ピロリ菌とは

今回は、「ピロリ菌」について一通り以下の通りまとめます。

  1. ピロリ菌とはどんな菌?
  2. ピロリ菌に感染すると具体的にどんな病気になってしまうの?
  3. どのように感染するの?
  4. どの程度感染リスクがあるの?
  5. 毎年検査しなければいけないの?
  6. ピロリ菌だけ検査していればよいの?
  7. ピロリ菌に感染していた場合、どうすればよいの?

 

1.ピロリ菌とはどんな菌?

ピロリ菌とは、正式名称を「ヘリコバクター・ピロリ (Helicobacter pylori) 」といいます。

主に胃に生息するらせん型のグラム陰性微好気性細菌です。

胃の中には胃酸があり、通常は細菌が居着く事は難しいと考えられていましたが、ピロリ菌は「ウアレーゼ」という特別な酵素を作り、胃の中で胃に存在する尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解し、生じたアンモニアで胃酸を中和し、胃酸の中でもピロリ菌が適応できるようになっていることが分かりました。

2.ピロリ菌に感染すると具体的にどんな病気になってしまうの?

ピロリ菌に感染すると、炎症が発生し、慢性胃炎になります。その後、萎縮性胃炎という状態に移行し、状態が進行するとがん化する可能性があります。

現在、胃がん患者の胃を分析すると99%の患者にピロリ菌感染が確認されており、強い因果がある事が分かっています。(勿論ピロリ菌に感染しなくても、塩分の摂取しすぎなど生活習慣によっても胃がんは発症する可能性があります)

3.どのように感染するの?

ピロリ菌の感染経路は完全には解き明かされておりませんが、胃内に定着することから口から感染すると考えられています。

ピロリ菌を保菌している親との幼少期の濃密な接触(離乳食の口移し)、ピロリ菌保菌者の糞便に汚染された水(井戸水など十分な浄水機能がなされていない環境での飲料水)・食品を介した感染経路が有力視されています。

基本的には幼少期での感染が主と考えられていまして、大人になってから新規に感染するケースはほぼありません。

4.毎年検査しなければいけないの?

先ほど感染経路の記載でも説明しましたが、ピロリ菌感染は幼少期にあると考えられており、ピロリ菌感染が分かった場合、この後詳細をご説明する「除菌」を行います。その後は感染リスクがほぼありませんので、基本的にはピロリ菌検査は「生涯1回のみの検査で良い」とされています。

ピロリ菌の検査は、便検査やピロリ菌がいることで発生する「抗体」を調べる血液検査・尿検査、或いは胃の中にピロリ菌が産生させる二酸化炭素を調べる呼気検査等があります。

5.どの程度感染リスクがあるの?

年代別のリスクは、

概ね20~30代ですと10人に1人程度、40代で5人に1人、50~60代以上となると2人に1人は感染している

と言われています。胃の調子がずっと悪い方等は、ピロリ菌感染を疑った方が良いかもしれません。

6.ピロリ菌だけ検査すればいいの?

結論からすると不足していると言えます。なぜなら、ピロリ菌そのものがリスクというより、ピロリ菌が炎症を誘発し、胃にダメージを与えると考えられている為、胃のダメージ具合を同時にチェックする必要があります。

イメージとしては、シロアリに自宅がいるかどうかを検査するだけでなく、いた場合「どの程度家にダメージを与えているか」も検査しないと片手落ちになりますよね。それと全く同じです。

胃のダメージ具合を同時に検査しなければなりません。

従って、ピロリ菌検査の後には胃の内視鏡検査を行う必要がありますし、事前のスクリーニングとしてがん化て前の「胃粘膜萎縮」の度合いを調べる血液検査「胃がんリスクABC検査」を受けるのも手軽なスクリーニング検査として有効です。

また、以下の表を見て頂くと分かる通り、ピロリ菌が陰性でも、胃粘膜萎縮があるケースは実は胃がんリスクが最も高い事が分かっており、「ピロリ菌陰性=感染なし」のみではこのリスクを見過ごします。

7.ピロリ菌に感染していた場合、どうすればよいの?

ピロリ菌は除菌を行うことが出来ます。

現在、ピロリ菌感染が確認されたのちに、内視鏡検査を行いピロリ菌感染性胃炎の場合除菌が保険適用されております。(内視鏡検査を行わないと保険適用されません)

おうちでドックでは、感染が確認された方に全国の内視鏡医のご紹介が可能です。

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  • おうちでドック 胃がんリスクチェックで検査を行う
  • ピロリ菌に感染しているかどうか確認
  • ピロリ菌に感染していた、或いは感染していないが胃粘膜が萎縮していた場合、おうちでドックの「医師紹介サービス」で無料で内視鏡医を紹介してもらう
  • 内視鏡医を受診し、その後は担当医師の指示に従ってください。※除菌となった場合、内視鏡検査をしないと保険適用されませんので、ご注意ください

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